石から世界を学ぶ~タングステン鉱~

研究資料集
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FF14の世界で採掘できる鉱石には、実際に地球に存在するものも数多くあります。
中でも今回はタングステン鉱に関係するちょっと面白い雑学をご紹介します。
世界は石からも学ぶことができるんですよ!

石の種類について知っておこう

せっかく石の面白さについて学ぶなら、まずは前提となる知識を入れておきましょう。
「石」と呼ばれるもの、その言葉が指すものには

岩石」 「鉱物」 宝石」 「鉱石」

といった種類があります。一般的に石と呼ばれるものの多くは「岩石」を指しています。
川や海辺に落ちているものや建物の壁や床に使われている石をよく見てみると、いろいろな色がついた小さな粒からできているのがわかると思います。この一つ一つの小さな粒が「鉱物」です。
つまり、岩石は鉱物が集まってできているというわけです。

また、鉱物は「自然が産み出したもので、どこをとっても同じ化学組成・結晶構造を持っている天然の個体」であるという特徴があり、人や生物が作ったものは鉱物に含まれないというルールもあるようです。まずはここが大きな種類分けになります。

宝石や鉱石は、岩石や鉱物をさらに細かく見た中で限定的なものを言います。

宝石は、金・銀、ダイヤモンドといった希少価値の高い鉱物です。
宝石は地下深くでマグマが固まって岩石となるときに特定の成分がにじみ出てできるものです。
自然が長年かけて作り出す神秘の石なので、出来上がるのにとても時間がかかります。
鉱物は4700種類以上あると言われていますが、その中でも100種類くらいしかない貴重な鉱物が宝石です。色・輝きが美しく、硬くて丈夫で希少価値があることが宝石として認められる条件なんだそうです。また、ダイヤモンドやエメラルド、ルビーは鉱物ですが、真珠やサンゴといったものは生物が作ったものなので鉱物には含まれません。

鉱石は、人が文明を発展させたり生活していく上で役立つ岩石や鉱物です。
金が採れる金鉱石、鉄が採れる鉄鉱石など、「この石は使える!儲かる!」といった人の考えによって決まるんだそうです。なので、昔は鉱石だったのに今は鉱石じゃないものがあったりします。
FF14で採集する石のほとんどは素材として役立てるものだから「鉱石」というわけです。

タングステンってどんな石?

FF14で採れるタングステン鉱は、テンペストで採掘できますが伝説採集なので時間が限られている点では貴重な石という扱いになっています。地球においてもタングステンは「レアメタル(希少金属)」と呼ばれていて産出量が限られています。

特徴としては3つあって、どれも他の石の中でトップクラスとなっています。

1:とにかく熱に強い
2:めっちゃ硬い
3:めっちゃ重い

「とにかく熱に強いので溶けにくく、めっちゃ硬いので削りにくく、めっちゃ重いので運びにくい。」

これだけ聞くと扱いづらくて実用性に乏しいように感じますが、実はめちゃくちゃ使われています。
身近なところで言えば、白熱電球のフィラメントや切削用具です。

白熱電球の熱を帯びて光る部分を「フィラメント」といいますが、その熱は2000~3000℃になります。
鉄は1500℃くらいで溶けてしまうので使えませんが、タングステンは3380℃になってようやく溶ける金属の中でも最強の熱耐性を持っています。
白熱電球のフィラメントは昔、エジソンが竹の炭で作っていた話が有名ですが持続時間が短かったみたいです。現在はもっと長時間熱に耐え続けられる石としてタングステンが使われています。(実験としての簡易的なものならシャーペンの芯でも代用できます。)しかし現代はLED電球が普及した影響でフィラメントとしての用途は減少してるようです。

また、タングステンのめちゃくちゃ硬い特徴は切削用具としても活用されています。
世界一硬いと言われているダイヤモンドに次ぐ硬さを持つ一方、ハンマーで叩かれた時のような衝撃には弱いという特徴もあり、加工が難しいと言われています。

重さは金とほぼ同じで、鉄の2.5倍ほど。重さだけで比較すると金と間違えそうです。
タングステンに金メッキを施した「金の偽物」が出回っているそうなので、金を購入する際は気を付けたほうが良いらしいです。

FF14ではどう使われてるんだろう

タングステン鉱は採集した段階では不純物が混ざっているので、素材として使う場合にはタングステンだけを抽出しなければいけません。(そういうとこリアル
ということで、抽出して固めた状態であるタングステンスチールインゴットからスタートして何が作れるのか、いくつかピックアップして見て行きます。

ルベルクス・バトルアクス
斧・・・かぁ・・・本当に大丈夫なのかな?w

ミーン・クロスペインハンマー
ハンマーも同じくやばそう。タングステンで作られたハンマーがおかしくなるのか、これで叩かれる素材の方が傷ついたり壊れないか心配です。

ルベルクス・コーデックス
タングステンで作られた本・・・。お、重そう・・・。

ん~装備品がほとんどですね。タングステンは熱に強いし削ったりする摩擦には強いけど、叩くような衝撃には弱い金属。そして重い。このへんは使い勝手としては微妙なところですね。

ミーン・モーター
この道具は磨り潰すという使い方なので、タングステンで出来てるなら硬いものもいけそう。

ミーン・ファイル
磨いたり削ったりといった使い方なので、これもだいぶタングステンの硬さが活かせそう。

このへんの道具はタングステンの特徴がかなり活かせそうですね。

ルビーウェポン・ディスプレイ

・・・意味わからん(´・ω・`; )

もっと使い道あるだろうに。いずれにせよFF14の世界ではまだタングステンの使い方が深く解明されていないのか、洗練されていない模様。(まぁ第一世界にしかなかったもんね。

まとめ

ということで、今回はここまで。
採掘師として採集している「石」について少し深堀りすることで世界を学ぶ回でした。
普段制作しているもの、身の回りにあるものがどういったもので出来ているのか。
石とはなんだ?宝石とはなんだ?そんな身近なものに疑問を持って知っていくと、へ~!と感動する知識に出会えることがあります。それもまた世界を知るということの一つだと私は思うのです。

FF14の世界は完全にでは当然ありませんが、実際に地球にあるものもこうして登場するので知る機会がたくさんあります。是非「石から世界を知る」なんて試みもしてみてはいかがでしょうか。

駆け出し冒険者だった頃、ウルダハで変なパワーストーンを買わされそうになったなぁ。
黒のなんたら神の宇宙パワーが宿ってるとか言ってたけど、彫金師ギルドで調べたらただの黒曜石だったんだよね。みんなも気を付けて!

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